これまではずっと「セーター」という事でご説明してきましたが、初めて編まれる方は早く仕上げるためにベストの方が良いと思われる方もおられるかと思います。私も最初に「着るもの」を作った時は、ベストにしました。
袖を編まずに袖ぐりを仕上げてしまえばベストになりますので、ここからベストにするための袖ぐりの仕上げをご説明させていただきます。
ベストの袖ぐりは、衿ぐりを仕上げるのと全く同じ作業になります。概ね間隔が均等になるように拾い目をして、好みの段数だけ1目ゴム編みをして、最後に閉じる。この作業になります。
袖ぐりの目を拾う
下の図は、袖ぐり部分の図になります。

袖ぐりはこの図のように、肩先(C点)から脇下(A点)にかけて両身頃でそれぞれ30目ずつ目を拾います。
衿ぐりと同じように拾い目の間隔が概ね等しくなるように、A-Cの中央(B点)にマーカーを付け、更にA-B間の中央より気持ち肩先寄り(D点)と、B-Cの中央より気持ち脇下寄り(E点)にマーカーを付けます。
そしてA-D間で8目、D-B間で7目、B-E間で7目、E-C間で8目拾います。
袖ぐり部分の拾い目は、脇下(A点)から始めます。
目を拾うのは写真にある通り、カーブの部分は端の目の隣の目(1目内側)から(ここは衿ぐりの時と同じです)、直線的になっている部分は端の目の隣の目(渡り糸が渡っているところ)から拾い目をします。


私は前身頃の脇下のA点からE点までを22目拾い、E点から後ろ身頃の同じE点までを16目拾い、後ろ身頃のE点からA点までを22目拾うというようにしました。
目を拾い終わったら、衿ぐりと同じように1目ゴム編みをします。ここもお好みの段数で編んでください。そして好みの段数を編み終わったら、やはりお好みでJeny Staimanさん考案による方法又は閉じ針を使って閉じる方法で閉じてください。
詳しくは1つ前の投稿「16.衿ぐりを仕上げる」の動画や説明をご覧ください(#16をアップした後でリンクを貼ること!)。
これでベストが出来上がりました!自作の「着るもの」を楽しんでください。