セーターの全てのパーツが編みあがったので、ここからは仕上げの作業に入ります。まずは後ろ身頃と前身頃を付けていきます。ここでの作業は「かぶせはぎ」という作業になります。
目と目をつなぎ合わせる事を、「はぐ(はぎ)」と言います。なお段と段をつなぎ合わせる事は「閉じる(閉じ)」と言います。「閉じ」は後で別途ご説明します。
肩のかぶせはぎをする時は、まずそれぞれの身頃の表側を合わせます。これを「中表にする」と言います。中表にしたら、必ず前身頃を手前側(自分側)にします。
向かって右側のかぶせはぎ
まず自分から向かって右側の肩のかぶせはぎをします。ほつれ止めで休めていたそれぞれの身頃の肩の部分の目を、針に移します。
そして更に別の針を用意します。向かって右側のかぶせはぎは、右側(肩先側)から始めます。
① 別針を、前身頃の右端の目(肩先側)の手前側(左側)から入れます。
② 次に後ろ身頃の目の向こう側(右側)から入れて、
③ 後ろ身頃の針から外します。
④ そして外した目を前身頃の目にくぐらせて、
⑤ その目を前身頃の針から外します。
この作業「手前側(左側)から入れて、向こう側(右側)から入れて外して、目をくぐらせて外して」を繰り返します。
全て終わったら、別糸を用意します。そして前身頃の右端の目(肩先側)から「編んで・かぶせて」を繰り返します。最後までかぶせたら、最後の目に糸を通して、糸しまつができる程度を残して糸を切ります。これで向かって右側のかぶせはぎは終わりです。
向かって左側のかぶせはぎ
次に自分から向かって左側の肩のかぶせはぎをします。ほつれ止めで休めていたそれぞれの身頃の肩の部分の目を、針に移します。そして更に別の針を用意します。
向かって右側の時は右側(肩先側)から作業を始めました。向かって左側も、やはり右側(首側)から作業を始めます。なぜどちらも右側から始めるかというと、かぶせはぎをした時に、どちらも後ろ身頃の目が別針に残る事になるからです。
もし向かって左側も肩先側からかぶせはぎをしてしまうと、向かって左側は前身頃の目が別針に残ってしまうので、肩の線が左右でずれる事になってしまいます。この点はご注意ください。
向かって右側と同じように、休めていた目をそれぞれ針に移して、別針を用意します。
① 別針を、前身頃の右端の目(首側)の手前側(左側)から入れます。
② 次に後ろ身頃の目の向こう側(右側)から入れて、
③ 後ろ身頃の針から外します。
④ そして外した目を前身頃の目にくぐらせて、
⑤ その目を前身頃の針から外します。
この作業「手前側(左側)から入れて、向こう側(右側)から入れて外して、目をくぐらせて外して」を繰り返します。
全て終わったら、別糸を用意します。そして前身頃の右端の目(肩先側)から「編んで・かぶせて」を繰り返します。最後までかぶせたら、最後の目に糸を通して、糸しまつができる程度を残して糸を切ります。これで向かって左側のかぶせはぎも終わりです。