ここまで全ての部分の編み図の描き方をご説明しましたが、参考までに私が先生からどのようにセーターの編み方を教えていただいて、編み図を描くようになったかを詳しくご紹介します。ご自分で編み図を描かれる時の参考にもなるかと思います。
以前の投稿でも簡単にご説明しましたが、私が最初に先生にセーターの編み方を教えていただいた時は、全ての(簡易版)編み図を先生に作っていただき、先生からメモリーシートの見方や書き方を教わってから、先生の指示に従ってメモリーシートに書き込んで編んでいきました。
基本的にメモリーシートと先生からのご指示のみで全て編みました。肩下がりの引き返し編みのところはメモリーシートだけでは良く分からず、先生に1段ずつ編み方を教えていただきました。従って完成するまで、編み図を見る事はありませんでした。
後ろ身頃の裾から袖ぐりの始まりまで
裾から袖ぐりまでは、先生から「別鎖で62目分となる1目ゴム編みの作り目を別鎖で作って、1目ゴム編みを10段、その先はメリヤス編みで50段編んでくださいね」とご指示をいただき、ひたすら1目ゴム編みとメリヤス編みで編んでいきました。
また編んだ段数を忘れないように、1段編む毎に「正」の字をメモ用紙に書いて数えました。
後ろ身頃の袖ぐりの始まりから肩下がりの始まりまで
袖ぐりが始まる時にメモリーシートの基本的な見方を教えていただき、「1段目の右に「-2」と書いて、2段目の左に「-2」と書いて~」とのご指示の元、肩下がりの上の段消しまで、訳も分からないままメモリーシートの左右に数字を書き入れていきました。
そして編み始めてから数段編んだところで、段ごとに編んだ目数が確認できるようにと、各段で何目編む事になるかをメモリーシートの欄外に書き込んでおきました。
肩下がりが始まるまでは比較的分かりやすく左右の目数を減らしていくだけなので、減らす段と減らす目数を間違えないようにして、肩下がりが始まるまでメモリーシートに従って編んでいきました。
後ろ身頃の肩下がり部分
肩下がりの引き返し編みはちょっと難しく、「この段では最後に3目残るまでずっとウラ編みしていって、最後に3目残ったら声をかけてね」、「この次の段は、ひっくり返して、マーカーをかけて、最後に3目残るまでずっと表編みしてくださいね。最後に3目残ったら声をかけてね」というように、1段1段どのように編むかを教えていただきました。
肩下がりは前身頃でも同じようにあるので、忘れないようにと先生に教えていただいた事を1段1段メモ書きにしておきました。そして家に帰ってから、100円ショップの安い糸で部分的に自主練したりしました。以前の投稿でもご紹介した通り、この時から自分なりに編み図を描くようになりました。
先生も「肩下がりは苦手に思う人が多いわね」と言われていましたので、肩下がりで苦労したのは私だけじゃなかったんだと少し安心しました。
前身頃
前身頃は衿ぐりが始まるまでは後ろ身頃と全く同じなので、メモリーシートさえあれば編む事ができます。
衿ぐりからは後ろ身頃の時と同じように先生にメモリーシートの描き方を教えていただき、分かりやすいように向かって右側部分のメモリーシートと向かって左側部分のメモリーシートを別々に作っておきました。
その上で衿ぐりと肩下がり部分の編み図を自分で作って、そのメモリーシートと後ろ身頃の時の肩下がりのメモ書きと自作の編み図を見ながら編んでいきました。
肩下がりが始まるまでは、メモリーシートさえあれば簡単に編めますが、後ろ身頃の肩下がり部分と前身頃の衿ぐりの部分は、メモリーシートとその部分だけの編み図があると非常に編みやすくなる事が分かりました。
袖部分
袖は単に袖口から袖山カーブが始まるまでは規則的に1目ずつ左右で目数を増やし、その後は左右で徐々に目数を減らしていくだけなので、先生から何段目で何目増減するかを教えていただいてメモリーシートを書き、それに従って編んでいきました。
袖は前半で規則的に左右対称に1目ずつ増やすだけですし、袖山カーブは目を減らしていくだけなので、メモリーシートさえあれば簡単に編む事ができます。
こうして振り返ってみると・・・
こうして先生に教えていただいた時の事を振り返って見ると、裾から袖ぐりが始まるまでは何もなしで編めます。
両身頃の袖ぐりから肩下がり(又は前見頃の衿ぐり)が始まるところまでと袖は、メモリーシートさえあれば全体の編み図は無くとも編む事ができます。
肩下がり部分と衿ぐり部分は、メモリーシートに加えて(部分的な)編み図があると編みやすくなります。
ですので、まずは袖ぐりの右側、両方の肩下がり、両方の衿ぐり、袖の右側、袖山カーブの右側はデザイン図を部分的に編み図に落とす必要はありますが、袖ぐりと袖と袖山カーブはその部分的編み図の右側をメモリーシートに落とし込み、左側は右側を見ながら機械的に落とし込んでしまえば良いかと思っております(袖は完全な左右対称形ですし)。これらの部分はメモリーシートを見ながら編むだけで、ちゃんと編む事ができます。
肩下がりや衿ぐりの部分については、(左右全体の)編み図を作っておいた方が編みやすくなると思います。メモリーシートだけだと数字だけですし、2段毎に目を残していっても左針にはそれまでの全ての目が残ってしまうので分かりにくくなります。しかしながらその部分の編み図もあると、視覚的にどの段で何目残すのか分かりやすいですし、編み図で正しく目数を数える事ができます。
また掛け目をする時に敢えてマーカーを使う方法にすると、掛け目の分が針に残らないので、編み図との対応が分かりやすくなります。普通に針に掛け目をしてしまうと都度針に残る目数が1目ずつ増えてしまいますが、その掛け目の目数は編み図には反映されませんので。
ある時に、肩下がりのところでマーカーを使わずに掛け目をされた生徒さんと先生との会話を何気なく聞いておりました。
(先生)「この段では1つ前の段で〇目残してから引き返してくる時に掛け目をしてるので、この段で「〇+1」目左針に残るところまで編み進めて~」
(生徒さん)「???」といった感じで、すぐにはそうすべき数が頭の中に浮かばないようでした。でも(多分)その部分の編み図を見ながら同じ説明を聞けば、言葉と図とが合わさって簡単に理解できるんじゃないかなと思った次第です。
このように、シンプルなメリヤス編みのセーターであれば、編み図は全体のものを作らなくとも編む事ができます。
ただ模様編みを入れたかったり、ボーダー柄にするような場合には、全体の編み図がないとどのような形で模様や柄が入る事になるのかは分かりませんので、全体の編み図を作らないと模様や柄の感じが視覚的に確認できません。
このブログの前半の編み方の説明部分は、概ね私が先生の教えていただいた事をそのままなぞっています。このシリーズのブログの冒頭でも申し上げましたが、「深い事は何も考えずにやってみて、後からその意味や理由を考えた方が理解しやすい」というのが私の実感です。