編み物をやっていると、途中で編み間違える事もあります。編み間違いを直すには、間違えた所まで糸をほどいてから編み直さなければなりません。そのためには全てほどいて、最初から編み直すという手もあります。しかしながら数段編んだだけの時であれば最初からやり直してもあまり悔しくはありませんが、何十段も編んだところだと最初に戻るのは悔し過ぎます。
教室で先生に教えていただいていれば先生にチャチャっと間違えた所まで戻していただけたりはしますが、1人で編んでいる時はそういう訳にはいきません。
編み物に限らず、物作りで間違いを直すのは非常に大変ですが、こればかりは自力で何とかしなければなりません。そこで1目ずつ戻る方法と、何段かまとめて戻る方法をご紹介させていただきます。なお1目ずつ戻る方法は、編み物の本でも紹介されています。
1目ずつ戻る方法
1目ずつ戻るのは時間がかかりますが、その分確実に戻る事ができます。
① まず編み地を親指で押さえて、右手の人差し指と中指で糸玉側の糸をつまんで引っ張ります。
② 引っ張って少し広がった1段下の目に、手前から左針を入れます。
③ 右針に掛かっている目を右針から外します。
後はこの作業の繰り返しになります。引っ張って(①)、(左針を)入れて(②)、外す(③)、これをひたすら繰り返します。
何段かまとめて戻る方法
先生はまとめて戻る時には戻る段数分糸をほどいて、それぞれの目を針で拾って戻されています。ただこの方法だと、左手の力の入れ具合で、目を拾う時に更に目を落としてしまうリスクがあります。
最初は先生がやるのと同じようにできるもんだと思ってやってみましたが、余計に目を落としてしまって収拾がつかなくなりました。そこで多少手間がかかる方法ではありますが、色々試して辿り着いたやり方をご紹介します。
何段かまとめて戻る時には、まずそれまで使っていた針より2号ぐらい細い針を用意します。ここでは5段分戻るのを例とします。
① 2号ぐらい細い針を用意します。
② まず右針を抜きます。
③ 4段分(戻す段マイナス1段分)糸をほどきます。
④ 糸玉側の糸が右側になるように持ちます。
⑤ 2号ぐらい細い針を右手に持ちます。
⑥ 1目だけ外して、外した目に手前側から右針を入れます。
「針を入れてから糸を外す」という少し違うやり方もあります。
⑦ 又は糸が入っている目に手前側から右針を入れてから、糸を目から外します。
⑧ 最後まで外したら、元の太さの針に移します。
「糸を外してから針を入れる」又は「針を入れてから糸を外す」、この作業の繰り返しになります。引っ張って外して、目を拾う(または入れてから、目を外す)。5段目の全ての目をほどいて拾い終わるまでこの作業を繰り返します。それまで使っていた針で目を拾ってもいいのですが、2号ぐらい細い針の方がやり易くなります。
「外してから入れる」時には右針を入れるべき目が見やすいのですが、手元が狂って変に力が入ったりすると余計に目を落としてしまう場合があります。
その点「入れてから外す」場合だと多少手元が狂って余計な力が入っても、既に右針が目に入っているので余計に目を落とす事はありません。ただこの場合だと右針を入れるべき目が分かりにくい場合もあります。
どちらも一長一短はありますが、1目ずつ戻る方法と併せて練習されたら良いかなと思います。この練習のためだけに時間を使うのもなんだなとは思いますが、練習なしで(本番で)やろうとすると失敗するリスクが高くなります。
動画の中で、私は「外してから入れる」と「入れてから外す」をランダムにやっております。その時々でやり易いと感じた方法でやっており、無理に1つのやり方にはこだわっておりません。ご参考まで。
先生のようにバーっと直せればいいのですが、黒などの暗色系の糸を使っていたり細い針で編んでいたりする場合だと拾う目が見にくい場合がありますので、多少時間がかかっても確実に1目ずつ目を拾って戻された方が良いかと思います。
なお、どちらのやり方の場合も目に針を入れる(拾う)時は「手前側から向こう側に向かって入れる(拾う)」のが良いのですが、逆側から入れた方が(拾った方が)やり易い場合には、針を入れる向きに拘らなくても大丈夫です。
手前側から針を入れたり目を拾ったりすると、針に掛かった目の向きが正しい向きになるので、その後編みやすくなるというだけです。逆側から針を入れたり目を拾ったりすると、針に掛かった目の向きが逆になります。ただその時は、改めて編む時に目の向きを正しく戻せば良いだけの話です。
ちなみに目の向きが逆の時には、目を編む時に抵抗感を感じる形で編みにくくなります。目の向きが正しい場合には、抵抗感なくスッと編めます。ですのでどこで目の向きが逆になったかなど気にせず編んで、単に抵抗感を感じる時(編みにくく感じる時)に目の向きを直せば問題ありません。私はいつもそうしています。
編み間違ったすぐ後で気付けばいいのですが、だいたい間違いは何段か編んだ後で気付く事が多いかなと思います。従ってほとんどの場合は何段か戻らなければなりません。
暗色系の糸を使っていたり細い針と糸で編んでいたりする時は、まとめて戻った時に拾う目が見にくかったりします。またまとめて戻る時は針を外してしまいますので、余計に目を落とさないかドキドキします。私は5段以上戻らなければならない時は腹を決めて針を外してまとめて糸をほどきますが、数段の場合には1目ずつ戻るやり方で戻ります。
1目ずつ戻るやり方だとかなり時間がかかってしまいますが、この方法だと常に目には針が通っていますので、余計に目を落とすリスクは低くなります。時間的に決して効率の良いやり方ではありませんが、まとめて戻して目を拾う途中で余計に目を落としてムチャクチャになるよりはいいか、と思っております。
先生はいつもササっとまとめて戻して直されるので「すごいですね・・・」と呟いたところ、「何度も何度も間違いを直しているので、こんな風にできるようになったのよ」と言われていました。やはり作品を作るのも途中で直すのも、どちらも数多くやらないとダメなんだな・・・と思った次第です。